将棋のプロたちはアマと何が違う?
先日の講習会で金澤敏明氏は、「常勝できる人」とできない人の差を考えることが、将棋上級者を考えるヒントだというテーマであれこれ話してくれました。
金澤敏明氏いわく、将棋の上級者のテクニックを考えても、中級レベルの応用ばかりで技や戦術にはさほど劇的な違いはないと解説。
修羅場をくぐり抜けてきて歴戦のつわものになっている棋士ほど、ピンチをチャンスに変える打開策や、焦らない精神力などが備わっており、"負けない技法"を持ち合わせていると語ってくれました。
その際、出てきた話題に、羽生名人の話がありました。
羽生名人は横歩取りをしないことで有名ですが、羽生名人の将棋をたくさん観戦して、勝負の分かれ道を見出すことができれば、それが上級者の戦術と考えることができると教えてくれました。
というわけで動画サイトなどで、過去の羽生名人の将棋を観戦していて見えてくるものは、
・まず初手は飛車先を突いたり、角道を開ける
・進むに従い、玉は左か右へ配置し、周囲にその周りに金や銀が必ずいる
・序盤で飛車が中央から左側へ移動
など駒組みの基本的な共通点が浮き彫りになってきます。
私はこの気に留めるほどのないような基本的動作が、常勝し上り詰める人のルーティーンになっているというところに着目する金澤敏明氏の考えに斬新さを感じずには居られませんでした。
試合巧者を目指すためには、まずは将棋のメンタルトレーニング。
常勝のルーティーンをつくりそこから応用を発展させていく。
この基本的なところから将棋を学んでいく必要がありそうです。