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金澤敏明氏が渡辺明竜王と挑戦者の丸山忠久九段の初日の勝負を解説

金澤敏明氏が竜王戦の第1局、渡辺竜王の勝利を分析
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金澤敏明氏が竜王戦の第1局、渡辺竜王の勝利を分析

金澤敏明氏は竜王の勝因を△5五桂と分析

 

10月末の週末、日本のプロ将棋の最高峰、第29期竜王戦七番勝負のVTRを見ながら金澤敏明氏が講義解説をしてくださいました。

 

金澤敏明氏が崇拝して止まないという渡辺明竜王と挑戦者の丸山忠久九段の対決

 

一応講義のときにすでに勝敗は決していて渡辺竜王が68手でまずは1勝目をあげたという対局でした。この対局、金澤敏明氏は時間差で録画を観戦したらしく、いくつかキーポイントになったところがあるとのことで序盤から丁寧に進行を解説してくださいました。

 

まず、角換わりの戦形となったのですが、丸山さんは▲4五桂を早めに仕掛けて、これが結果激しい攻め合いの引き金になりました。封じ手のあと、渡辺竜王が指した△3七歩が相手に致命傷を負わせたのですが、さらに終盤の△5五桂がえげつなかったと金澤敏明氏は熱弁。

 

丸山さんは結局反撃ののろしすらあげさせてもらえず。

 

渡辺竜王は勝利後の談話で「受け間違いのないよう気をつけながら指した。△5五桂で勝ちになったと思った」と語ったようですが、金澤敏明氏は独自の見解で、丸山九段のほうが仕掛けの正否はわからなかったように感じると述べ、▲6三成桂で活路を経たれたのではないかと憶測したようです。

 

戦型は、後手番の丸山が得意とする一手損角換わりを渡辺が受けて立った。じっくりとした駒組みが続く中、渡辺は▲9九玉と穴熊に潜った。これに対し、丸山は52分の長考の末、△6五歩と開戦。渡辺が桂馬を銀で取って反撃に出て、▲5一角と王手をかけたところで封じ手となった。解説の鈴木大介八段は「最先端の攻防になった。しばらくは先手が攻めて、受けに回る後手が駒得を主張する展開になるだろう」と話している。

 

1日目の結果 ▲渡辺△丸山

 

▲7六歩△3四歩▲2六歩
△8八角成▲同 銀△2二銀
▲4八銀△6二銀▲7七銀
△3二金▲6八玉△7四歩
▲3六歩△3三銀▲5八金右
△8四歩▲7八金△4二玉
▲4六歩△6四歩▲4七銀
△6三銀▲5六銀△7三桂
▲6六歩△8一飛▲9六歩
△9四歩▲7九玉△6二金
▲3七桂△8五歩▲8八玉
△1四歩▲2五歩△1五歩
▲6八金右△5四銀▲9八香
△4四銀▲9九玉△6五歩
▲同歩△同桂▲同銀
△同銀▲6三歩△7二金
▲6四桂△7三金▲6二歩成
△6四金▲5一角△封じ手

 

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