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金澤敏明氏が教える美濃囲いの崩し方

金澤敏明氏が美濃囲いの崩し方を解説
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美濃囲いの弱点は?運び方、作り方は?

秋の川越セミナー第4回目で金澤敏明氏が美濃囲いの崩し方を解説

 

美濃囲いの形

 

美濃囲いは、振り飛車戦でよく使われる囲いの形で、横からの攻めに強く、飛車打ちに強いという特性を持ちます。玉頭の守備が薄くなるのが兼ねてからの弱点であり、上からの攻めには、常に注視が必要な囲いであると金澤敏明氏は熱論してくださいました。

 

縦からの崩す場合

 

金澤敏明氏はこの美濃囲いが大好きで、彼らは学生時代からこの美濃囲いのことを、あの名司会者の、みのもんたさんに例えて、略語で、"もんた"と合図していたそうです。

 

このエピソードから、それぐらい登場頻度が高く、愛されていた技だということが分かります。

 

美濃囲いの弱点は・・・

 

美濃囲いは横からの攻めには強いですが、縦の攻撃にめっぽう弱い囲いと言われています。

 

これは守りの金銀が玉頭の周りに居ないため、縦の軸でゆさぶられると常に玉をケアした立ち回りをよぎなくされ、本領発揮できなくなるため、なんだそうです。

 

だから、金澤敏明氏らは未熟だったころ、守りの金銀がまったく働かずにあっさり寄せられることも多々あったようで、それを克服する日々が続いたと語っていました。

 

桂が2つ持ちコマにある場合

 

後手の美濃囲いがほぼ原型を留めていたら正直おじけづいてしまいそうになりますが、▲8六桂と控えて打つなど、先手の豊富な持ち駒を使えばこれを突破できると金澤敏明氏は解説してくださいました。

 

美濃囲いの手順

 

初手から

 

▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲7八銀△5四歩▲4八玉△4二玉▲3八銀△3二玉▲3九玉△8五歩▲7七角△1四歩▲1六歩△5二金右▲5八金左△7四歩▲2八玉まで

 

これは四間飛車対居飛車のよくある展開です。

 

美濃囲いを形成していく流れは実はとても簡単で・・・

 

・飛車を振る→玉を移動させる→金銀を上げる

 

実際に金澤敏明氏もホワイトボードにこう記述しましたが、簡単に言ってしまえば本当にこんなもんなんだそうです。

 

角道を止めた四間飛車だったとすれば、素直にこのフローの手順で美濃囲いを組むことができるそうです。

 

対局者の様子を伺う必要もなく美濃囲いを作ることができるので、正直、ある程度将棋をさせるレベルになっていれば誰でも見よう見真似はできてしまうぐらいです。

 

ただし、金澤敏明氏はここで多くの人が陥る油断について指摘。上達のためには相手の動きをしっかりと見ながら指すということを強くプッシュされていました。若かりし頃この油断で有段者に逆転されるケースを数多く体験したのだそうです。

 

大事なポイントとしては、相手から端歩を突かれたら受けることです。

 

端を受けると端攻めのリスクが生じますが、これは対局者も同様です。

 

ほかにも、金澤敏明氏は端歩を突くことでいざというときの玉の逃げ道確保にも繋がると解説。これはすごく重要な要素なのですが、発想を転換すると突きこされてしまうと逆に逃げ場を失うということにも繋がるということ。逆に相手が知識人になればなるほど細かい裏の読み合いっこがあれば話は別ですが、基本的に美濃囲いでは端歩を受けるのが理想なんだそうです。

 

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