「証明が難しい」金澤敏明氏が三浦九段のエピソードを語る
金澤敏明氏が三浦九段のあのニュースに一言
世間を騒がせている三浦弘行九段のあのニュース。
金澤敏明氏はどう感じているのか、2016.10、3週目の会で私が挙手で質問をしてきました。
某週刊誌の紙面では、三浦弘行九段が、将棋ソフトの指し手を参考にしながら対局をしていたのではないかという、いまだかつてない将棋界の疑惑。そのときに該当する対局は全4局。
・久保利明九段戦(7月26日、竜王戦決勝トーナメント準決勝)
・丸山忠久九段戦(8月26日、竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第2局)
・丸山忠久九段戦(9月8日、竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第3局)
・渡辺 明竜王戦(10月3日、A級順位戦4回戦)
金澤敏明氏はこのうち一部、竜王戦挑決第2局▲三浦-△丸山戦のVTRを関係者から観せてもらったそうなのですが、疑わしい点はあるが確信を持つまでには至らなかったと感想を語って下さいました。
対局があった8月の終わり。三浦氏は猛暑だった当日、膝掛けをしながらの対局。服装はウールのセーター。丸山氏も出前を頼みながらの違和感ある空気感。対局の二人ははたから見ると違和感だらけ。
対局の最中に棋士が席を立つような光景もまああるといえばあることらしくて、当人の手番でもよくあることらしいのです。
金澤敏明氏がVTRから気になった点は1点だけ。
丸山先生が席を立つ回数がやけに多いと感じた点。
対局は途中からは大差で、丸山先生は完全に集中力を欠いていたように感じたからだそうです。三浦氏は最後まで時間を有効活用しようと長考したり、時にはリフレッシュの仕草なのか外を眺めたり。どこか上の空のような演技?をしている様子に見えたのだそうです。
感想戦も、特に違和感を出さず。
「指し手自体がソフトのものとは分かるものですか?」と尋ねると、それは正直分からないとのことで、このカンニング疑惑については、ひとりの有名棋士の将棋生命が掛かっているので、軽はずみな意見は控えたいと重要な明言は避けた金澤敏明氏ですが、たしかに、昔あった相撲界の八百長問題のように、将棋界を一変させる大きな事態にもなりかねない大きなニュースなので、私もこのぐらいで納得せざるを得ませんでした。
結論、真偽がまだわかりませんが、丸山氏本人のコメントは、対局者同士の絆を感じてどこかほっとするものがあったと語り、「三浦九段との対局で不審に思うことはなかった」と語ったようです(朝日新聞談話)
最後に一言、金澤敏明氏は、「どうするのが正しい答えになるかは分かりませんが、私ごときが意見を言わせてもらうなら、今度こそ正々堂々、再戦で決着をつけてほしいということ。改めて渡辺さんと三浦さんの七番勝負を観て勉強させていただきたい。未来の将棋界のためにも。」と熱論されていました。