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金澤敏明氏が四間飛車、金開きのスペシャリストや先手番一手損角換わりを解説

初心者~上級者それぞれに適している戦術
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初心者~上級者それぞれに適している戦術

 

 

将棋を初めたばかりの人もプロの世界に足を踏み入れようというアマチュアレベルまで幅広い層の棋士が実用できる戦術を金澤敏明氏がまとめてくれました。

 

初級の人に人気なのが、右四間飛車や四間飛車。
これらは仕掛けやすさが何よりの魅力なのだそうです。

 

逆に初級レベルの人に不向きな戦術は?

 

たとえば・・・

 

・矢倉3七銀戦術
・横歩取り全般
・相腰掛け銀
・ダイレクト向かい飛車

 

金澤敏明氏はこれらの戦術はあまり指さないそうです。

 

ちなみに矢倉3七銀は先手より後手が良く、上級者にとっても攻めやすさがあると言われ、最近のトレンドになりつつありますが、先手の攻めの仕掛けが困難になります。

 

横歩取りは定石を分かっていないとあっという間に序盤で決着がつけられてしまいます。
盤面の全体を幅広い視野で見切る要素が培われているかが問われる、ちょっと初級者には難しい手。
次善手が分かりづらいのも敬遠される原因かもしれないと語りました。

 

腰掛け銀は上記2つの戦術よりは難易度が低いですが、上級レベルの人の最新の腰掛け銀は指し手の意図がいまだ懐石できていません。どうして突き捨てる必要があるのか分からないからです。

 

■四間飛車、金開きのスペシャリスト

 

「僕は気が向いたときに脳のリフレッシュに四間飛車を打ちます」

 

金澤敏明氏は冒頭、四間飛車を教えるにあたってこう語った。

 

「同じプロであってもが指してのレベルで四間飛車は全然格が違ってきます。急戦ではもちろんのこと、基本的な左美濃対策、穴熊対策もです。

 

あと得意な戦術ができる人はさらに上手です。

 

僕がリスペクトする某プロが、先日6局打って全局で四間飛車を使い、勝敗は4勝2敗で勝ち越し。
全局、勉強させてもらいましたが、やはりレベルが違っていました。

 

基本的に将棋の世界では同じ人と何度も戦わなければならなかったり、僕たちのように地域で同じ人たちとしのぎを削っていると、その将棋の個性を知られてしまっているので、矢倉や四間飛車などA級の戦術はもちろんのこと、金開きや筋違い角などB級戦術でも究めれば意外といけたりするんです。」

 

先手番一手損角換わり

 

金澤敏明氏は、この横歩がもっとも苦手だそうです。

 

そもそも横歩取りを否定するためには、先手の場合、一手損角換わりを用います。

 

初心者の人にとっては、先後の実力差はプロの世界ほどは無いはずです。
あったとしても若干の差。
あるいは先手番の際に一手損角換わりをしても悪くはありません。

 

駄目なパターンは、熱くなったり感情が高ぶって、苦手な戦術なのに強行してしまうって負けること。
これでは、何をやっているか分からなくなります。

 

後手盤の際については、横歩からの逸脱は簡単です。角交換四間飛車は横歩脱出に役立ちます。

 

 

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